認知症の父のことで、母と一緒に地域包括支援センターへ相談に行ったときの体験談です。ずっと地元に住んでいたのに、恥ずかしながらその存在すら知りませんでした。
結論から言うと、行ってよかった。もっと早く行けばよかった。相談を終えて建物を出たとき、「一筋の光が見えた」というのが正直な気持ちでした。当時の私と同じように、「どこに相談すればいいのか分からない」まま抱え込んでいる方に読んでほしい記事です。
地域包括支援センターとは:高齢者に関する「無料の総合相談窓口」
地域包括支援センターは、市区町村が設置している高齢者のための総合相談窓口です。保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャーといった専門職の方がいて、介護・医療・福祉・お金まわりのことを、無料で、家族でも相談できます。「介護認定を受けてから行く場所」ではなく、「どうしたらいいか分からない段階」でこそ頼れる場所でした。
お住まいの地域の担当センターは、市区町村のホームページや役所の窓口で確認できます。
相談に行くまで:限界に近づいていた母
当時の父は、いつも財布や鍵を探し、耳も遠くなり、勧めても補聴器を嫌がる状態でした。認知症は治らないし、いつまで続くか、どれくらいの速さで進むかも分からない。不安しかありませんでした。
何より心配だったのは母です。父と二人きりの生活に閉塞感を抱え、目に見えて疲れていました。徘徊などの症状が出てからでは遅い。そう思って、「相談だけでも」と母を誘って行ってみることにしました。
実際に相談して得られたこと
1. 気持ちが軽くなった(これが一番大きい)
専門職の方が、否定も急かしもせずに話を聞いてくれます。「うちの場合はどうすればいいか」を一緒に整理してくれるだけで、母の表情が少し明るくなりました。介護の相談窓口は、手続きの場所である前に、気持ちの整理の場所でした。
2. 受診すべき診療科を教えてもらえた
認知症の受診は精神科か脳神経内科が適していると教わりました。わが家は何も知らずに脳神経外科へ行ってしまったので(結果的に診てもらえましたが)、これから受診する方は最初から適切な科を選べます。
3. 介護保険申請の道筋がついた
介護保険申請の流れを教えてもらい、意見書を書いてくださる医師も見つけることができました。この後わが家は家族の気持ちの問題で手続きが5ヶ月止まるのですが…その顛末は別記事に書いています:親の介護保険申請の流れと期間|家族の迷いで5ヶ月止まった話
4. 本人への伝え方まで相談に乗ってもらえた
「本人がボケ扱いされたと怒るのが怖い」という悩みにも、「お孫さんなど、本人が言うことを聞きそうな人から話してもらうといい」と具体的なアドバイスをもらえました。家族の感情面まで含めて相談できるのが、この窓口のありがたさです。
行くタイミングは「まだ大丈夫」と思っているうち
振り返って一番伝えたいのはこれです。「まだ介護というほどでは…」と思っているうちが、実は相談のベストタイミングでした。症状が進んでからだと、選択肢も、家族の心の余裕も減っていきます。
- 相談は無料。予約して行くとスムーズです
- 本人を連れて行かなくても、家族だけで相談できます
- 「何を相談すればいいか分からない」状態のままで大丈夫。整理するのが専門職の仕事です
父の認知症の気づきから看取りまでの2年間の全記録はこちらにまとめています:親が認知症になったら。気づきから介護保険、看取りまでの2年間全記録

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